Livre magic〜未来への光〜
「先生をもう二度と、あなたに傷つけさせはしません!」

銃を構え、強い口調で放つエリカは、とても強くて綺麗だ。こんな状況なのに胸が音を立てる。

「エリカ、ありがとう」

僕はエリカのおかげで傷一つない。エリカに無事だよとアピールするために微笑むと、「油断するなよ」とカズに言われた。

「全く、寿命が縮んだぞ」

リオンとメルキュールにも言われ、僕は「ごめん」と笑う。前世の太宰修也(ださいしゅうや)なら、この状況をどう思っていただろう。責められている、死にたいと思ったのかな。

「フン!仲良しごっこか……。ずいぶん楽しそうだな?」

エリカに撃たれたはずなのに、オズワルドさんは傷一つなく僕たちを蔑むような目で見る。もしかして、あの銃弾を避けたということか?すごいスピードだ……。

「エリカ、リオン、援護をお願い。カズ、行こう!」

オズワルドさんのスピード、攻撃法、それらを分析し、頭の中で瞬時に作戦が立てられていく。僕一人ならオズワルドさんは倒せない。でも、みんな一緒なら……!
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