訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事〜
んなの、答えは決まってる

「俺に刺せ」
「!…れ…」

栞が俺を見る
俺は大丈夫だと笑顔を見せれば、栞は表情を顰める

「君はどこがいいかなぁ?」

もう1本ナイフを手にし、俺の体の前で見せつける

「よし、ここにしよう」

ジョン・ネーガーがナイフを振り上げ、体に刺さる瞬間
バチッ!とナイフが赤い光に弾かれ、カランッ!と床に落ちる
ジョン・ネーガーが驚き、すぐに栞に振り向く
栞の左目にはペンタクルが

「おお!ソレは何だ!」

ジョン・ネーガーが喜びの声を上げ、飛び跳ねる勢いで栞に近付く
部下達が茫然と佇む間、栞が俺とケイに視線を向けると体の縄が解けた
ケイもまだ俯いてるが、ちゃんと見ると目が開いていてアイコンタクトを交わす

「他にどんな事が出来る!?もっと見せてくれ!!」
「煩…い…、耳元で…喋る…な」

栞はジョン・ネーガーに視線を向けながら

”2人…、合図…したら、部下を…制圧。コイツ…は、俺が…やる”
“おう“
”了解“

「そんなに、見たい…なら、見せて…やる」
「おお!是非とも!」

ジョン・ネーガーが興奮して気を緩めた瞬間

「今だ!」

俺とケイは立ち上がり、動揺する部下達を一気に制圧する

「何をしてっ、がっ!」

ジョン・ネーガーは首を抑えて倒れた
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