訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事part2〜
傍観者side
ドカッ!ボコッ!
容赦無く殴られ、酒向の額や口元には血が流れている
ボキッ!
酒向は喉の奥から迫り上がる感覚に逆らえず

「ぐ…っ、ゲホッゴホッ!」

ビチャッ!とスーツや床に血が飛び散る

「止め…ろっ、それ…以上、…手を…出すなっ!」

深見が手を上げると、酒向への暴力が止まる
深見は栞に近寄って目を合わせる

「俺の女になるか?」
「……、佐藤を…解放…するなら、考えて…やる…」
「!? し、しお…さ…っ!」
「考えてやる、かぁ…。あくまで強気でいるんだな
 いいねぇ、ますますお前が欲しくなってきた」

深見が栞の後ろ髪を掴み、グッ!と下に引き
顔を顰める栞を満足気に見下ろす

「その…手を…っ、離せっ!」
「煩いよお前、また殴られたいか?」

深見は栞と目を合わせる
栞はキッと睨み付け、逸らさない
深見は口角を上げ

「ハハハッ!いいねぇっ!その目!
 その目が快楽、いや…絶望に堕ちていくのを見てみたい!!」

< 22 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop