訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事part2〜
あれから栞の状態は変わらない
強いて言えば、部屋を移動してから壁や床に被害が無ぇ位だ
赤い電流は栞の周りだけ走ってる

「…ぅ、…はぁ…っ、くっ…」

栞はあまりの苦痛で涙を流し、蓮が悲痛な表情で指で拭う
すると
スタ…スタ…と廊下を歩く音と、チャプッと水の跳ねる音

「…楼さん」
「おう」

戻ってきた紫音は蓮の隣に座り、白いタオルを栞の口元に

「酒向が目を覚ました」
「そうか」
「良かった」

その時だ
栞の周りでバリッ!と激しい電流が走る

「ぅ…あ、ケホッ…ゴホッ!」

咳と共に吐血し、口元にあるタオルが赤く染まっていく
治療薬が作れない今、栞の自然治癒に頼るしかない
誰もが、苦しんでる栞を前に何も出来ないまま
ただ時だけが、過ぎていく…


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