訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事part2〜
…数秒後、栞は目を開き

「治ってる」
「! よっしゃぁあっ!!!」

紫音が拳を突き上げる

「皆に知らせてくる!」

バタバタッ!と紫音が廊下を走っていくのを見送り
俺は未だに茫然としてる栞を見る
栞はさっきからずっと考え込んでる様に見える

「…栞」

栞はゆっくりと顔を俺に向け

「ん?」
「おかえり」

栞はフワッと微笑み

「ただいま」

目頭が熱くなる
俺は堪らず、ギュッと抱き締める
栞も抱き締め返してくれる

「ったく、何日も待たせやがって…っ」
「…ゴメンね」

栞は少し離れ、俺の頰を両手で包み込む

「もう、大丈夫」

栞が額を合わせ、鼻先が触れ合う
お互いに微笑む
< 66 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop