【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
「え? あ……」
そんなことを言われたらわたしは、何も言い返せなくなるよ……。
「俺の家、来る?」
「……え?」
五月女社長は、わたしがいかにも来るであろうという仕草で、そう問いかけてきた。
「家、来るでしょ?」
「……それは、咲哉さんがわたしに来てほしいんですよね?」
「なんだ。わかっちゃったんだ?」
わたしがそう言うと、五月女社長は嬉しそうにニヤニヤとしていた。
「……だって、そういう顔してたじゃないですか」
「冗談だよ。 さ、明日も朝が早いし、帰ろうか。会議もあるしね」
「……はい」
そんなこんなでも、結局わたしは五月女社長の手の中で転がされている気がした。……ダメだと分かっているのに、どうしようもなく、彼を求めてしまいそうになる。
「忘れ物はないか?」
「はい。大丈夫です」
わたしたちは忘れ物や電源類の確認をしてから、会社を出た。
「奈都、家まで送っていこうか?」
「い、いえ!大丈夫です……」
家まで送ってもらうなんて、申し訳ない。