【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「なあ、奈都」

 夕食を食べ終えたわたしたちは、一緒にお風呂に入った。 湯船に浸かりながら、咲哉さんはわたしの名前を優しく呼んだ。

「なんですか?咲哉さん」

「俺たち、このままずっと一緒にいよう」

 そして咲哉さんは、わたしを後ろから抱きしめながらそう言ってくれた。

「……はい」

「俺はずっと奈都のそばにいる。……どんな時も、そばにいるから」

「はい」

 優しく包み込んでくれるその腕を、わたしは両手でしっかりと掴んだ。そしてそのままふたり見つめ合い、そっと口付けを交わした。

 その後はベッドの上で、お互いの手を握り合って甘く激しく抱き合った。甘い声から漏れる吐息と唇を何度も交わしながら、わたしは彼の体に溺れた。

 わたしのこの夏の思い出は、咲哉さんとしたDIY、そして咲哉さんの家の中庭で、ふたりでバーベキューをしたことだ。すごくすごく、楽しいバーベキューだった。お肉も野菜も美味しくて、咲哉さんとたくさん思い出を作れた気がした。
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