エリートな彼の好きな女 ~ウブな秘書は恋愛をしたくないのです~

「陽葵、いつにも増して可愛いから、朝から変な気起きないように必死だったんだよ」

突然、大真面目な顔で言う春希さん。

「やっと触れられて、陽葵をめちゃくちゃにしたくて堪らない」

「なっ……!」

何をおっしゃる旦那様…!
私、恥ずかしくて爆発しそうなんですけど……!

「新婚初夜ってことで、今夜は俺の好きにさせてくれませんか、陽葵さん」

今日は…って言いますけど、いつも好きにされてるじゃないですか、春希さん!
私は何も言えない。
全身から湯気が出そうなほど熱くて、心臓はバクバクと高鳴っている。
口調だけが控えめで、言ってることも私だけを捉えた瞳も意地悪な春希さんを見つめ返す。


「春希さんの……好きに、して――」

私がそう言い、不敵な笑みが見えたと思ったら唇にキスが降ってくる。

ベッドに倒れ込むと、熱を孕んだ熱い瞳に見下ろされた。


社長と出会って三年。
春希さんと始まって二年。
恋人としてじっくりと恋を暖めてきた一年。

夫婦として、これからずっと。

「陽葵」

春希さんが私を呼ぶ。
優しさに溢れた穏やかな声。

「……愛してる」

「春希さん……私も――」

お返ししようと思ったのに、私の言葉は彼の唇に吸い込まれる。
丁寧で優しいキスを受け止めて、私は微笑んだ。
そういう、ちょっと強引なところ。
好きですよ。

意地悪でも優しくても、笑っていても泣いていても怒っていても。
全部全部、愛おしい。

そんなふうに思える存在ができた。


「暖かい家庭を築いていこう」

「うん」

「ふたりきりでも、もっと増えても、楽しいだろうな」

「春希さんとなら、どんなことでも」


どんなあなただって、――愛してる。




おしまい
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