秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
行かないでと言うこともできたのかもしれないけれど、そんな女はきっと涼晴の彼女に相応しくないだろうし、自分で自分が許せなくなりそうだ。

今の私は二十六歳。彼が帰ってくる頃には二十八歳だ。

なんだ、全然平気じゃない。三十過ぎてから結婚する人も多いこのご時世、二十八歳まで恋愛をお預けされたところで、いったいどんなデメリットがあるっていうの?

そもそも涼晴と出会わなかったら、私は一生結婚できなかったかもしれない。

愛する人を二年待つ、そんなに難しいことじゃないはずだ。それに、もしかしたらもっと早く帰ってくるかもしれないし。

「大丈夫よ、涼晴。私、待っていられるから」

笑顔で答えると、彼は私に深い口づけを落とし、そのまま寝室へ連れていかれてしまった。




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