秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
思わずたじろいでしまったのは、以前使っていた写真のひどさを思い出したからだ。どうも俺は、写真写りが悪いらしい。

自分の顔が格好いいだなんて言うつもりはないけれど、実物と写真がかなり違っていることは自覚している。

掲載当時も同僚たちから大爆笑されたのだ。写真だとどうしてこんなに残念な顔になるんですか、と……。

そういえば、二年前、この写真を見て彼女も笑ってくれたっけ。思い出してつい笑みがこぼれる。

あのときばかりは、恥ずかしさよりも、彼女の笑顔のかわいらしさが勝った。

「まぁ、どうしてもイヤだって言うなら撮り直すけど。たぶん二年分老けるだけで大差ないよね」

「……そのまま使っていただいてかまいませんよ」

「不思議だよねぇ。本物はこんなにイケメンなのに、写真を撮るとどうしてこうなるのかねぇ……」

当時さんざん言われて耳にタコができた台詞を復唱され、そっと落胆する。

そういえば、彼女との記念写真を断ったことがあったっけ。
< 68 / 205 >

この作品をシェア

pagetop