帝王と私~Darkness~
帝王とデート

【幸せな時間】

「………」
「………」
「貴将さん」
「なぁに?弥生」
あれから何度も愛し合い果てて、貴将の腕枕で横になっている二人。
貴将が弥生の頭を撫でている。

「今、何考えてる?」
「弥生、可愛いなぁって考えてる。弥生は?」
「貴将さん、眠らないかなぁって考えてる」
「あ、寝顔?」
「うん(笑)!早く寝ろぉーって考えてる(笑)」
「フフ…無理って言ったでしょ?俺は弥生より先に寝ないよ(笑)
で、弥生より後に起きない!」
「え~!じゃあ頭撫でようか?で、歌を歌おうか?」
「いいよ(笑)!でも寝ないと思うよ!」
貴将の綺麗な眼差し。
確かに全く眠そうに見えない。

「ヤバい…」
「ん?弥生…どうした?」
「眠い……」
「フフ…じゃあ寝な!おやすみ…!」
「ダメだよ!今日は寝顔を拝むの!貴将さん、頭撫でるのやめて!安心して余計に眠気を誘うから」
目がトロンとして、うつらうつらな弥生。
必死に目を開けようとしているが、もう時間の問題だ。
「やだよ…今日はずっと撫でて、傍にいるんだから!」
「え~!も……ダ、メ…目が…開かな…」

「寝た…(笑)
ほんと可愛いなぁ……」
貴将はずっと弥生の頭を撫でていた。

そのままいつの間にか、貴将も眠っていた。

そして弥生が朝起きると、
「んー。
ん?貴、将さん…寝てる?
嘘…寝てる。
寝顔だぁ…。
か…可愛い~。どうしよう……写真撮りたい…!
私のスマホってどこだっけ?」
弥生はテーブルの上にスマホを置いていたことを思い出す。
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