クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する
「何も宝は目に見えるものばかりとは限らんさ。お前たちはそこを見落としておる……」

「お祖父さま、それはどういう意味ですか……?」

「お!そろそろ鳥飼くんが来る頃だろう?女子を待たせてはいかんぞ、響一郎!早く校長室へ行きなさい」

理事長は響一郎の質問には答えず、わざとらしく響一郎をせきたてた。

「わかりました。では……」

響一郎は渋々といった様子でソファから立ち上がると、祖父と父親に一礼して校長室へと続くドアを開けた。

そして、何気ない様子で理事長を振り返ってこう言った。

「ですが、お祖父さま。僕は鳥飼さんを利用させたりはしませんよ。誰にも──」
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