クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する
「ハアアア~~、やっとたどり着いた……」

ちょうどその頃、鳥飼魅亜は途中で遭難もせず何とか5階まで無事に登りきっていた。

「登頂成功だよ……。よいしょ!」

魅亜は重い鞄を足元に置くと
ポケットからハンカチを取り出して汗を拭う。

それから、鞄からピンク色のポーチを取り出す。

その中から小さな手鏡を出すと自分の顔を見てみる。

覚悟していとはいえ、顔は暑さで真っ赤。

その上疲れ果てた顔をしている。

「ダメだよ、こんなんじゃ!菅原先輩に嫌われちゃうよ……」

何とか鏡に向かって笑顔を作り、襟足にライムレモンのコロンを注す。

「汗の匂いがしたら恥ずかしいもんね……」

こんなに疲労困憊していても、乙女心は好きな人への気遣いでいっぱいである。
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