クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する
「ハァ……こんな気持ちのいい風景の中を、菅原先輩と2人で歩きたいなぁ……」

叶わぬ願いと知りながらも魅亜は足を止め、渡り廊下にまで()り出した、木々の梢を見上げた。

そもそも、菅原先輩と歩いて話すどころか、直接会ったことすらない。

第一、菅原先輩は魅亜の名前どころか存在さえ知らない。

魅亜の完全な一方通行の想い。

報われることのない寂しい片想い──

それが、今の魅亜の初恋だった。


「ふふ……。田部井ちゃんたら凄いな。なんか弁慶みたいになってたな……」
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