内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
 祐奈と大和を大切にすると誓ってくれた大雅。
 優秀な経営者でもある彼は、いったい、祐奈と大和をどうするつもりなのだろう……。
 祐奈は息を整えて、また階段を上り始める。その足取りは重かった。
 父の墓前で自分はいったいどんな顔をしていればいいのだろう。
 父の死を乗り越えて彼との未来を夢見たけれど、本当ははじめから、ふたりは一緒にいられない運命だったとしたら……。
 奈々美が来たあの日から大雅からの連絡がなくなった。
 もちろん彼は多忙なのだから、それ自体は仕方がない。
 でも……。
 祐奈の元に奈々美が来たことと無関係だとは思えなかった。
 あれほど祐奈を罵倒したのだ。もしかしたらそのまま、大雅に対しても怒りをぶつけたのかもしれない。
 それで彼は、祐奈に連絡ができなくなった……?
 ぐるぐるとそんなことを考えながら、祐奈は階段を上りきる。
 その時。
「あら?」
 大和を抱いて先をゆく母が、声をあげた。
「誰か先に来てくれたみたいね」
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