内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
「……じゃあ、この件はその方向で進めてくれ。以上、本日はこれで解散」
天沢ホテル本社ビルの会議室。集まった精鋭部隊の面々に向かって大雅が言うと、その場の緊張がホッと緩む。皆それぞれに机を片付け始めた。
ここのところかかりきりになっていた問題は、今日でなんとか収束した。
大雅も長い息を吐いて、窓の外の都心の街を眺めた。
もう日は随分と短くなって、午後六時半を回った今は、すっかり日が暮れている。
東京の街はネオンがキラキラと輝いていた。
「副社長、今回の件は本当に申し訳ありませんでした」
声をかけられて振り向くと、トラブル発生の元になった案件の責任者が、心底申し訳なさそうに頭を下げている。
もう何度も受けたその謝罪に、大雅は首を振った。
「いや、もういいよ。もちろんトラブルが起きたこと自体は反省すべきだが、その後の君の対応は素晴らしかった。これからもチームをよろしく」
ともに問題解決に奔走した部下を労うと、彼は安堵して顔を綻ばせた。
「副社長が、いち早く現場に出てくださったからなんとかなったんだと思います。不謹慎かもしれませんが、第一企画部におられた時のことを思い出して懐かしかったです」
彼の言葉に大雅は苦笑して頷いた。
取締役になってからは現場の最前線に出ることは、以前に比べて少なくなった。そうすることで社員を育てようという意図もあるのだが、今回はそうもいっていられなかったのだ。
図らずも現場で直接指揮を執ることになってしまったが、終わってみればそれなりに充実感を覚えていた。
「おつかれさまです」
頭を下げて、部屋を出てゆく部下たちを見送って、大雅は目を閉じる。
そしてまた深いため息をついた。
会社のトラブルは収束した。
だが大雅自身は、また解決できていない重い問題を抱えたままだ。
祐奈と天沢ホテルについての因縁を知ってから一週間、逃げるように仕事だけにうち込んだが、そちらがひと段落した今、いよいよそれと向き合わなければならない。
だが、どうすればいいのか、答えはまだ出ていなかった。
「副社長」
遠慮がちに声をかけられて、大雅はゆっくりと目を開く。
もう誰もいなくなった会議室に、山城が入ってきた。
「おつかれさまでございました」
そう言って、山城はどこか慌てたように素早く大雅の元へやってくる。
大雅は椅子にもたれていた背を起こして彼を待った。
すぐ近くまできた山城は部屋の中を見回して、誰もいないことを確認する。
そして眉を寄せて口を開いた。
天沢ホテル本社ビルの会議室。集まった精鋭部隊の面々に向かって大雅が言うと、その場の緊張がホッと緩む。皆それぞれに机を片付け始めた。
ここのところかかりきりになっていた問題は、今日でなんとか収束した。
大雅も長い息を吐いて、窓の外の都心の街を眺めた。
もう日は随分と短くなって、午後六時半を回った今は、すっかり日が暮れている。
東京の街はネオンがキラキラと輝いていた。
「副社長、今回の件は本当に申し訳ありませんでした」
声をかけられて振り向くと、トラブル発生の元になった案件の責任者が、心底申し訳なさそうに頭を下げている。
もう何度も受けたその謝罪に、大雅は首を振った。
「いや、もういいよ。もちろんトラブルが起きたこと自体は反省すべきだが、その後の君の対応は素晴らしかった。これからもチームをよろしく」
ともに問題解決に奔走した部下を労うと、彼は安堵して顔を綻ばせた。
「副社長が、いち早く現場に出てくださったからなんとかなったんだと思います。不謹慎かもしれませんが、第一企画部におられた時のことを思い出して懐かしかったです」
彼の言葉に大雅は苦笑して頷いた。
取締役になってからは現場の最前線に出ることは、以前に比べて少なくなった。そうすることで社員を育てようという意図もあるのだが、今回はそうもいっていられなかったのだ。
図らずも現場で直接指揮を執ることになってしまったが、終わってみればそれなりに充実感を覚えていた。
「おつかれさまです」
頭を下げて、部屋を出てゆく部下たちを見送って、大雅は目を閉じる。
そしてまた深いため息をついた。
会社のトラブルは収束した。
だが大雅自身は、また解決できていない重い問題を抱えたままだ。
祐奈と天沢ホテルについての因縁を知ってから一週間、逃げるように仕事だけにうち込んだが、そちらがひと段落した今、いよいよそれと向き合わなければならない。
だが、どうすればいいのか、答えはまだ出ていなかった。
「副社長」
遠慮がちに声をかけられて、大雅はゆっくりと目を開く。
もう誰もいなくなった会議室に、山城が入ってきた。
「おつかれさまでございました」
そう言って、山城はどこか慌てたように素早く大雅の元へやってくる。
大雅は椅子にもたれていた背を起こして彼を待った。
すぐ近くまできた山城は部屋の中を見回して、誰もいないことを確認する。
そして眉を寄せて口を開いた。