内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
 バタンという音とともに、冷たいドアに押し付けられて、熱く唇を塞がれる。
 祐奈はゆっくりと目を閉じて、彼を受け入れた。
 気持ちが通じ合った口づけは、なんて甘美なのだろう。
 熱くて甘くて柔らかくて、そして激しくて……。
 公園で、大雅からのプロポーズに祐奈がこくんと頷いた後、ふたりはここへやってきた。
 天沢ホテル本社ビルからほど近い、大雅がひとりで住むマンションだ。
『今夜は、俺が祐奈を独り占めだ』
 彼はそう宣言した。
 はじめて訪れた彼の家は、想像を遥かに超える別世界。東京タワーを臨むマンションの高層階だった。
 でもそれに驚く暇も与えられず、祐奈は玄関のドアにもたれかかり、彼のキスを受けている。
 いつもの彼らしくない性急すぎるその行動が、祐奈の心に火をつける。胸の奥にしまい込んでいた祐奈の中の欲求が、あっというまに目を覚まし、身体中を駆け巡った。
「ん、はっ……!」
 熱い息を混ぜ合って、身体中を這いまわる大きな手に身を任せれば、まるでふたりしかいない世界をふわふわと漂っているようだった。
 脳がとろとろに溶かされて、彼の色に染められてゆく。
「祐奈、祐奈……!」
 ほんのわずかな息継ぎの合間に、切なく紡がれる自分の名。それに答える暇もなく、また唇が塞がれる。
「ん、ん、ん……!」
 大きな腕に縋りつき、祐奈は彼を激しく求める。
 もっともっと、もっと奥まで来てほしかった。
 離れていた時間、寂しかった日々をすべて埋め尽くしてほしかった。
 身体の隅々にまで、彼を刻みつけてほしい……!
「寝室へ行こう」
 耳に囁く低い声。
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