身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~

「柊吾さん、何時に起きたんですか? 朝ご飯まで用意してもらって……」
 
シャワーを浴びて着替えとメイクを済ませた凛音はクロワッサンを手に柊吾に尋ねた。

ふたりが向かい合って座るダイニングテーブルの上には、ほかにもコーヒーとサラダ、スクランブルエッグなどが並んでいる。

すべて凛音を起こす前に柊吾が作っておいたものだ。

手が込んだメニューではないが、柊吾が早起きしたのは間違いない。

柊吾はコーヒーを飲みながら肩をすくめた。

「ほとんど寝てないから、起きた時間はわからないな」

「え? 寝てないんですか?」
 
凛音は口にしたばかりのクロワッサンにむせ、慌ててコーヒーを口にする。

「大丈夫か? それほど驚くことでもないだろう。急ぎの仕事があったから片付けてたんだ。忙しいときには徹夜するのは知ってるだろ」

「はい……それは知ってますけど」
 
こともなげに話す柊吾を、凛音はまじまじと見つめた。

昨夜凛音がベッドに入ってすぐ、柊吾は追いかけるように寝室にやって来た。



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