身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
けれど、これまで何度も柊吾は自分の立場がどうなっても凛音を側に置いておくと口にし、帰ったら話があると言い残して北海道に行った。

凛音はまさか北海道で柊吾が彼女と会うとは思ってもみなかったが、顔が知られている彼女の立場上、地方での顔合わせは好都合なのだろうと納得した。

「まさか、本当にお見合い?」

口を閉ざし考え込む凛音の姿に史緖はようやくそれが冗談ではないと理解したのか、すっと顔色を変えた。

「ここで凛音が壬生課長の帰りを待ってるのに、それに妊娠までさせておいてお見合いなんてありえない。もしそれが本当なら、壬生課長、人として最低だよ」

史緖はどうにも怒りが収まらないのかぶつぶつ言いながらテーブルの周りを歩き始める。

「ちょっと待って。じゃあ、さっき凛音が言ってた色々って、このこと? 壬生課長のお見合いで揉めてるってこと? でも、まさか壬生課長がお見合い……やっぱ信じられないんだけどなあ」

「史緖、落ち着いて。ぐるぐる歩き回ってる史緖を見てたら私の方が目が回りそう」

「あ、ごめん。そうだね、私が怒り狂っても仕方がないよね」



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