身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
すると柊吾の手が凛音の胸をゆっくり揉みあげ、その刺激に凛音の身体の芯が疼き始める。

「あっ……」
 
身をよじり快感を受け流そうとしても柊吾の全身で抑えられ、次第に凛音の声が大きくなっていく。

「相変わらずいい声だな。気持ちいいんだろ?」
「そんな……」
 
凛音が目を開くと、目の前には凛音を引きつけてやまない妖艶な瞳。
あっという間に凛音の身体は熱を帯びた。

「抱きたい」
 
答えはわかっているとばかりの余裕の声音。

「うん……」
 
凛音は魔法をかけられたようにこくりとうなずいた。

同時に、昨夜も同じようにうなずいたことを思い出す。

昨夜、普段よりも少し早めにベッドに入った凛音を追うように柊吾は寝室に現れた。

誕生日に凛音がプレゼントしたオフホワイトのシルクのパジャマがよく似合い、ダウンライトに照らされた姿はとても色っぽく、凛音は目が離せなかった。

初めて柊吾に抱かれてから一年が経ち、数え切れないほどの夜をともに過ごしているというのに、未だに柊吾の素肌に触れるだけで鼓動が跳ねて呼吸が浅くなる。

そして、柊吾が好きだと何度も実感するのだ。

「柊吾さん……」
 
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