身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
凛音の弱い場所を何度も突き上げ快楽に顔を歪めていたが、何故か満ち足りているようには見えず、凛音が誰のものであるのかを必死に教え込んでいるようだった。

「あ……」
 
凛音はハッと目を見開いた。

どうなっても……というのは、たとえ既婚者になっても凛音とのこのセフレのような関係を続けたいということなのかもしれない。

凛音は肩を落とし唇をかみしめる。

いつか柊吾が瑠依への未練を捨て、凛音自身を愛してくれればと願っていたが、見合いをするのだ、凛音のその願いは叶わないだろう。

そう感じる一番の理由は、柊吾が最近頻繁に買ってくるモンブランだ。

『凛音の大好物だし今が旬だから、見つけるたびに買ってしまうんだよな』
 
それを楽しんでいるとわかる柊吾の笑顔はモンブランにも負けないほど甘い。

たしかに凛音はモンブランが大好物だが、長年凛音以上にはまっているのは瑠依なのだ。

『主食はモンブラン』

平然とそう言い切るほど瑠依は無類のモンブラン好き。

瑠依の恋人だった柊吾ならそのことは当然知っているはずだ。



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