身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
「そうだ、し、仕事。こんなことをしてる場合じゃ……」

凛音はわずかに残る理性をかき集め、柊吾に向き直った。

「だ、だめです。あの、時間が……仕事に遅れます」

「だめ、じゃないだろ。いい、だろ」
 
本気で凛音が嫌がっていないととっくに柊吾にはばれている。

凛音の言葉を無視し、柊吾は深いキスを繰り返す。

「柊吾さ……ん」

柊吾の熱い唇が凛音の目じりから頬を這い、鎖骨のあたりを何度も刺激する。

柔らかな舌が丁寧になめ上げ、合間に何度も甘噛みしては小さな痛みを残す。

「ここだろ、凛音の気持ちいいところ」
 
あっという間に敏感になった肌に柊吾の吐息が触れ、凛音の体は粟立った。

「や、やめ――」

「いい、なにも言わなくていい。凛音はただ俺の側にいればいいんだ。わかったな」

早く出勤の準備をしなければと思うのに、柊吾のキスに蕩けた体では抵抗できない。

気づけば抵抗するどころかつま先立ちで唇を差し出している。

「……好き」

凛音は長く続くキスで酸素不足になり、脱力した体を柊吾に預けてぼんやりと呟いた。

「……はあ。今それを言うのか? 本気で仕事に行きたくなくなるだろ」

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