FUZZY
「あそこにいる店員さんめちゃくちゃ可愛くない?!学生だよね、たぶん」
「目の保養になるわ」
同期の女の子の目線の先には碧生くん。やはり目立つな、彼。目を引く存在。
碧生くんと二度目のエッチをしてから数日しか経ってないからか体がまだあの日のことを覚えている。激しく突かれて何度もイッたことも、「かわいい」と言われながら深いキスをされたこともぜんぶ。
連絡先を交換したので、何回かやりとりをしていたけど私が既読つけて返せてないんだよね。
だって、『今日はバイト!』『そうなんだ、頑張ってね』『うん、頑張る〜』だよ?これ以上返せなくない?だから放置…。
「理乃、ぼーっとしすぎ。大丈夫かー?」
弘実の手が私の前髪に触れそうになった瞬間、「生2とハイボールでーす」と間を割って入るような声がすぐ後ろで聞こえた。
この声は紛れもなく碧生くんだ。
ジョッキをテーブルに置く。その間にちらっと目が合って小さく口角を緩めた。はうっ、かわいい。わんこがお酒運んでる。
「俺ら頼んでないし、あっちか?おーい、お前らが頼んだやつ来たぞー。え?持ってこい?だる!パシんな!」
どうやら三つのお酒は一番端に座っている子たちが頼んだみたい。それを弘実に持ってこいと言っている。「人使いが荒い奴ら」と呆れたようにジョッキを持って席を立った。