FUZZY





誤魔化してへらり笑ってみたけど自分で言うのは恥ずかしいな。


「あー」


あー?え、もうちょっとなんかないの?ていうかその反応はもしかして私、間違った説あるよね?うそ…。

女一人、隠れられる場所をください。とりあえず碧生くんから見つからない場所を——…


「いや、うん、考え方は合ってるよ。二人きりになれる空間って俺も考えてたし」


考え方は合ってるのか。

え、ってことは。


「でも、ちゃんとした答えは〝俺んち〟でした。惜しいね、理乃さん」

「……碧生くんの家」

「そう、だからラインでも言ったでしょ?〝一緒に帰ろう〟って。見てなかった?」

「え、待って、もう一回見る!」


鞄から携帯を取り出し碧生くんとのトーク画面を開く。最新のメッセージは平仮名で埋め尽くされていて、その中に……、

『あがれそうだから、あとじゅっぷんほど待ってて。いっしょにかえろう〜』

あ、ほんとだ。ばっちり紛れ込んでた。見ていたはずなのにスルーしてた。帰ろうってそういう意味?家に帰ろうって?


「こんなのわかるわけない」

「わかりにくかったか。でもね、最初から俺んちに連れて帰るつもりだったんだよね。今日ちょっと物申したいことがあるから!」


頬をぷくぅと膨らませて腕を組んでいる。


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