FUZZY
騒がしいふたりだけど私の声掛けで必ず止まってくれる。ほんとにこのふたりは混ぜるなキケン。私が見張っていないとすぐに喧嘩をするんだから…。いや、喧嘩するほど仲がいいとも言うしな。
「そーだ。理乃、今日飯行こうぜ。看病してくれたお礼させろよ」
「なんかめっちゃ上からじゃない?」
「いつもの俺だ」
「……」
「口がタコみたいだぞー。嫌なのかよ」
「別に嫌ではないけど」
では、ないけどさ。
異性とふたりでご飯に行ってもいいものなのか悩む。まだ碧生くんとお付き合いしていないとはいえ、一応好き同士なわけだし。私が逆の立場だったらちょっと嫌かもしれないし。
「じゃあ言い方変えるわ」
「え」
「理乃とふたりでご飯行きたい」
「弘実、」
「今日の18時に下のロビーで待ってるから来て。ちなみにふたりだから。こいつは連れてくんなよ?」
じゃあ、と言って私の返事を聞かずにスタスタと行ってしまった。
…いつの間に全部食べ終わってたの。全然気づかなかったよ。
って、そんなことはどうでもよくて!!弘実とふたりでご飯…。碧生くんに連絡入れるべきか、それとも……。
「やっぱり、恋愛わかんないよ」
「しーらないっ」
侑芽〜〜!!