LOVEPAIN⑥
「いたっ…」
痛みで顔を歪めて、
佐藤雲雀の体を反射的に押してしまう
「カットー!!」
秋原慎太郎のその声で、
撮影は一時中断になる
秋原慎太郎は、
私と佐藤雲雀の方へと歩いて来た
思わず、
さらけ出している胸を腕で隠してしまう
今さらなのだけど
「あらら。
雲雀君、ちょっとやり過ぎ」
秋原慎太郎の目は私の首筋を見ていて、
私はその箇所に手で触れた
痛い…
触れた手の平を見てみると、
うっすらだけど血が付いている