LOVEPAIN⑥


「なに?俺が怖い?」


クスクスと、
口元を歪め笑うが


向けて来るその細い目は、
笑っていない




「おつかれさまです…」



私は俯きなんとかそう言うと、

佐藤雲雀の前を通り過ぎようとした



だけど、その瞬間右の手首を掴まれた




「挨拶くらい、
ちゃんと人の顔見て言えよ」




「ごめんなさい」


まるでいじめられっ子みたいに、

怯えて謝ってしまう




掴まれていた腕を強く引っ張られ、

私は佐藤雲雀に壁に押し付けられていた




何をする気なのだろうか?



不安になり、
佐藤雲雀の顔を見上げてしまう



背が高いからか、
威圧感がある


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