LOVEPAIN⑥
「この後のボーリング、あっちゃんと同じチームがいいなぁ」
遠くの席からそんな声が聞こえて、
私はそちらに目を向けた。
そこには篤の姿があって、
篤を挟むように前回と同じく単体のユメちゃんと、
篤のセフレのナナちゃんが座っている。
篤に対しての気持ちに気付いてから、
そんな姿を見るとイライラとするからあまりそちらは見ないようにしていたけど。
やはり気になって、見てしまう。
そして、イライラとしてしまう。
セフレのナナちゃんは、もう堂々と篤の腕に自分の腕を絡ませて凭れている。
篤とそんなナナちゃんがお似合いだな、と思ってしまった。
篤はちょっと面倒そうな表情を浮かべてはいるけど。
前から思っていたけど、そのナナちゃん、ギャルで濃い化粧だけど、
化粧取ったら童顔でけっこう幼そう。
胸は大きいみたいだけど。
なんとなく、全体的に私は篤の好みとは正反対だな、と思った。