LOVEPAIN⑥



私とナツキは、
アイスをひたすら食べている




ナツキは着替えたジーンズのポケットから、

スマートフォンを取り出した



音は消しているが、

誰かから着信なのか震えてランプが光っている




ナツキはスプーンをくわえたまま、

誰からの電話か確認するように画面を見ている




その表情を見ている感じ、
お客さんなのだと思う




「べつに、出てもいいよ?」



本当は、少し嫌だけど



何度か私が居る時に、

ナツキはお客さんからの電話に出た事があった



それを横で聞いていて、
あまりいい気分ではない



そんな風に、嫉妬はしてしまう



けど、これは愛じゃなくて、
ナツキは自分の物だと思っていて、

ただの独占欲なのかもしれない




なんにせよ、私は仕事の面でナツキには自由にさせて貰っているから、

私もナツキの仕事の邪魔は出来ない

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