レモンキャンディーにさようならを

さっきまでのモヤモヤした気持ちを忘れられそう。


古賀先生のたった一言で。




「先生も、いただきます」

古賀先生も手を合わせて呟く。


先生のお弁当は彩り豊かなお弁当で、たくさんおかずが入っているのが見えた。


「先生が作ったんですか？」



つい質問しちゃった。



「はい、先生はお料理が好きです。一人暮らしを始めてからずいぶんと経つので、レパートリーもだいぶ増えて楽しいです」


からあげを頬張る古賀先生。

目を細めて、美味しそうに食べている。



そんな先生を見ていたら、またモヤモヤが膨らんできた。





「先生……、学校、辞めちゃうんですか？」





私がぽつりと呟いた言葉に、古賀先生の動きが止まる。



しまった！


こんな質問しちゃって、先生を困らせるだけなのに。