Re:START! ~君のバンドに、入ります~
響斗くんは、私と姫奈ちゃんの関係を知っているらしい。
私が律くんと仲良くしたら、彼女から意地悪されてしまうということを。
男の子なのに、察しがいいなあ。
そして、旧校舎に第二音楽室なんてあったっけ、と考え始める私。
今私たちがいるのは、二年前に建てられた新校舎だ。
旧校舎はそのうち取り壊すらしいけれど、部活や特別な授業の時なんかに、たまにまだ使っている。
人の出入りが少ない場所だから、姫奈ちゃんには見つからないだろう。
また律くんと話すのは嫌だなあと思ったけれど、ちゃんとはっきり言わないとまた教室で怒鳴る様に命令されてしまうかもしれない。
――これは、放課後行ってみるしかないなあ。
堪忍した私は、手紙に『分かりました。放課後行きます』と返事を書いた。
そして、新田くんに頼んで手紙を回してもらうと、すぐに響斗くんの元へと届いた。
私の返事を読んだらしい響斗くんは、嬉しそうに微笑むと、口を動かした。
「ありがとう」って言っているみたいだった。
――断るつもりなのに、心苦しいな。
私が律くんと仲良くしたら、彼女から意地悪されてしまうということを。
男の子なのに、察しがいいなあ。
そして、旧校舎に第二音楽室なんてあったっけ、と考え始める私。
今私たちがいるのは、二年前に建てられた新校舎だ。
旧校舎はそのうち取り壊すらしいけれど、部活や特別な授業の時なんかに、たまにまだ使っている。
人の出入りが少ない場所だから、姫奈ちゃんには見つからないだろう。
また律くんと話すのは嫌だなあと思ったけれど、ちゃんとはっきり言わないとまた教室で怒鳴る様に命令されてしまうかもしれない。
――これは、放課後行ってみるしかないなあ。
堪忍した私は、手紙に『分かりました。放課後行きます』と返事を書いた。
そして、新田くんに頼んで手紙を回してもらうと、すぐに響斗くんの元へと届いた。
私の返事を読んだらしい響斗くんは、嬉しそうに微笑むと、口を動かした。
「ありがとう」って言っているみたいだった。
――断るつもりなのに、心苦しいな。