Re:START! ~君のバンドに、入ります~
「へー、MyTubeに……。って、えええええ!」


 響斗くんの答えに、思わず叫んでしまうほど驚いてしまった私。


「お前……。耳元で大きい声出すなよ……」


 耳を抑えながら、しかめ面で律くんが言う。

 私はぶんぶんと勢いよく首を横に振った。


「ご、ごめん。で、でも私の歌声をアップしちゃうなんてっ。だって、全世界の人が聴いてるってことでしょう!?」


 そんなの、考えるだけで恥ずかしすぎる。


「あはは、大袈裟だよ。大丈夫大丈夫、声だけだから誰も詩乃ちゃんが歌ったってわからないから。それに、STAR STARTって名前も出してないから、再生数だってすごく少ないし」

 慌てる私に、響斗くんが軽く笑いながら言った。

 私だってわからないなら……。

 確かに大丈夫、なのかな?
 
 それでもやっぱりちょっと恥ずかしいような……。

 なんて、少し複雑な気持ちになっていると。


「聴いてくれた人が、感想を書き込んでくれてたのをさっき見つけたんだよ。詩乃ちゃんの歌についても、いろいろ言ってる」

「えっ……!?」


 見ず知らずの人が、自分の歌の感想を言ってくれるなんて。
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