俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「いっ、いいよ! 悪いよっ!」
「なんで? 美月、濡れんだろ?」
「だって、私が入ると朝陽くんが窮屈になるし。傘に2人で入るって、その……距離が近いでしょう?」
それに、私が朝陽くんと相合傘してたって女子の間で噂にでもなったら……!
「なーに言ってんの。美月が日直のときに2人で、至近距離で見つめ合った仲なのに」
なっ……! そのときのことを思い出して、私は頬が熱くなるのが分かる。
「つべこべ言ってないで、さっさと入れって」
ーーぐいっ!
私は朝陽くんに腕を引っ張られ、傘の中に無理矢理入れられた。
朝陽くんと私の距離が一気に縮まる。
「もし美月に風邪でも引かれて学校休まれたら、俺が困るし。その……毎日、美月に会いたいから」