俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


『毎日、美月に会いたい』


そんなこと言われたら……嬉しいけど、照れちゃう。


「ありがとう、朝陽くん。それじゃあ、お言葉に甘えて」

「おう。お前は、最初からおとなしく俺の傘に入ってれば良いの。ほら、行くぞ」


私たちは、校門を出て図書館までの道を歩きだす。外は、少し蒸し暑い。


学校から市立図書館までは、徒歩15分。


その間、朝陽くんはずっと車道側を歩いてくれて。車が来ると、水溜まりが跳ねて私が濡れないようにとガードしてくれたり。


傘もほとんど私のほうへと差しかけてくれていて……傘から朝陽くんの肩が出てしまっていた。


そのせいで図書館に着く頃には、傘からはみ出た朝陽くんの肩は、すっかり濡れてしまっていた。


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