俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
「朝陽くんっ! 私のせいで濡れちゃったね」
「ううん。美月が濡れずに済んだのなら、これくらい全然、大したことない」
「よ、良かったら、これ……」
図書館に到着すると中に入る前に玄関先で、私は自分が持っていたタオルで、朝陽くんの濡れた肩のところを拭く。
朝陽くんは背が高いから、頑張って背伸びしながら。
朝陽くんの。肩幅が広くて、男らしい骨格の良い肩。
「拭いてくれんの? 美月」
朝陽くんが、少ししゃがんでくれる。
「サンキュ、美月」
「う、ううん」
しゃがんでくれた朝陽くんと目線の高さが一緒になって、ドキドキしてしまう。
「なぁ、美月。頭も濡れたから、拭いて?」
「え?」