婚約者に売られたドン底聖女ですが敵国王子のお飾り側妃はじめました
「そんな……」
イリムの顔からさぁと血の気が引いていく。ほうっておいても勝手に死んでくれそうだ。
「レナート将軍。お気持ちはわかりますが、彼はクリストフ殿下たちの背信行為の大切な証人です。生かしておかなくては」
冷静にそう助言してくれたのは、真面目なアスランだった。隣でマイトもうんうんとうなずく。
「それに、こんな小物のためにレナート様の剣を汚すのはもったいないよ。証言させてから、野良犬の餌にでもすればいい」
部下にたしなめられたレナートはちょっとふてくされたような顔で床に落ちたままだった剣を拾い、鞘に戻した。
「わかっている。少し脅しただけだ」
「にしては、顔がマジでしたけどねぇ」
「とにかく、この王太子殿下をとらえておけ。国王陛下のもとで証言させる」
「は~い」
マイトたちがイリムを連れて出ていくと、天幕にはまたレナートとオディーリアのふたりきりになった。レナートはオディーリアのお腹に腕を回し背中からぎゅっと抱きしめた。
イリムの顔からさぁと血の気が引いていく。ほうっておいても勝手に死んでくれそうだ。
「レナート将軍。お気持ちはわかりますが、彼はクリストフ殿下たちの背信行為の大切な証人です。生かしておかなくては」
冷静にそう助言してくれたのは、真面目なアスランだった。隣でマイトもうんうんとうなずく。
「それに、こんな小物のためにレナート様の剣を汚すのはもったいないよ。証言させてから、野良犬の餌にでもすればいい」
部下にたしなめられたレナートはちょっとふてくされたような顔で床に落ちたままだった剣を拾い、鞘に戻した。
「わかっている。少し脅しただけだ」
「にしては、顔がマジでしたけどねぇ」
「とにかく、この王太子殿下をとらえておけ。国王陛下のもとで証言させる」
「は~い」
マイトたちがイリムを連れて出ていくと、天幕にはまたレナートとオディーリアのふたりきりになった。レナートはオディーリアのお腹に腕を回し背中からぎゅっと抱きしめた。