ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「真紀とこうやって飲むの久しぶりだよな」

「だね、もう歓迎会とか送迎会とかないと飲む機会ないもんね〜」

「涼子も子供がいて大変だしな、俺と真紀だけ独り身じゃん」

「それはもう言わない方がいい……考えてはいけない」

 はははと笑い合う。
橅木とは気を遣わずに話せるので楽で良い。
 他の部署の女の人からも「爽やかイケメン〜」とか言われモテているのに彼女がいないのが謎だ。
 お互い飲んできたビールが空になった。
そろそろセーブしないと酔いそうなので白ワインをジンジャエールで割ったオペレーターを注文し、橅木はレモンサワーを頼んだ。

「どうよ、新人教育は大変か?」

「それが全く手が掛からなくてすぐに仕事覚えてくれるからかなりの即戦力になってくれてる」

「チャラそうに見えるけどそれがギャップなのか……こりゃ先が楽しみだな」

「そのうち橅木も抜かされちゃうかもよ」

「そんな事あり得ないですよ」

 聞き覚えのある声が橅木とは反対の方から聞こえる。
 いつの間にか隣に松田が座っていた。
 ずっと松田は木島部長の隣にいると思っていたので、不意を突かれすぎて驚きと動揺を隠せなかった。
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