ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
 「んんっ……」

 カーテンの隙間から朝の光が差し込む。
グーっと一度背伸びをしカーテンを開け、日の光をあび、朝を確認する。
 時間を確認すると七時少し前。
 休日はアラームをかけないが今日はいつもより身だしなみを整えるのに時間がかかりると思いアラームを七時にセットした。アラームより早く起きたのは多分今日をかなり意識しているからだろう。相手は松田だがデートと言うワードが自分の残り少なかったであろう女の部分が少しでもお洒落をしようと思わせる。
 スマホを手に取り『秋 大人デート服』と検索し画像をスクロールしまくる。似たような服があったのでデニムのハイウェストパンツにブラウンのレースタンクトップをインし、ベージュの薄いロングカーディガンを羽織る。足元はベージュのパンプスにした。
 会社ではいつもポニーテールだが今日は髪を下ろし丁寧に巻き上げハーフアップにまとめる。
化粧は……いつも通り。
 約束の十時まであと三十分。
鞄の中身を何度もチェックし、ソワソワしながら何度もスマホを覗いてしまう。
< 43 / 232 >

この作品をシェア

pagetop