ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「そろそろお昼にしましょうか、館内のレストランでいいですか?」

「もんろん、結構歩いたからお腹ぺこぺこよ」

「……ぺこぺこって、水野さんって本当急に可愛い事言うよな」

「は、はあ!? 何言ってんのよ!」

 スッと私の左手が松田の右手に絡め取られた。

「なっ、ちょっと!」

「レストランまでの少しの距離だけならいいですよね? お詫びデートだし?」

「くっ……」

 私が断れないようにお詫びデートと主張してくる当たりが策士だなと思わせる。
 それでも繋いだ手は全く違和感がなく、レストランまでの時間が短く感じてしまった私はどうかしてきるのだろうか。
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