ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
 そんなやり取りをしていたらあっという間に松田の家に到着していたらしい。車を駐車場に止め部屋に案内される。
 松田の住んでいる部屋はアパートの二階角部屋だった。

 ガチャっと鍵を開け「どうぞ」と松田が招き入れてくれ「お邪魔します」と少し警戒しながら松田の部屋へと足を踏み入れた。玄関はスッキリ片付けられていて無駄な靴などは出ていない。
 脱いだ靴を揃えリビングに向かう松田の後を追う。

「散らかってるけどその辺に荷物置いてソファーでくつろいでてください」

「あ、ありがとう」

 言われた通り二人掛けソファーの下に荷物を置きソファーに腰を下ろす。男の人の部屋に入るのは人生で初めてだ。緊張する……
 松田の部屋は飾り物などなく至ってシンプルな部屋だった。
 リビングは白い床にグレーのラグ。ネイビーのソファーにガラスのローテーブル、対面にテレビが置かれている。ミニマリストなのだろうか、それしか無い。
 カウンターキッチンの方に視線を向けるとネイビーのエプロンを身に纏い夕食の準備をしてくれている松田が目に入る。

「な、何か手伝おうか?」

「水野さんはお客さんなんだからテレビでも見てゆっくりしてて下さい」

「そう……じゃあお言葉に甘えてテレビつけます」

 確かに使い勝手の分からないキッチンで手伝うと、かえって足手纏いな気もするので、お言葉に甘えてテレビのリモコンに手を伸ばす。
 とは言え見たいテレビが特にある訳ではないので適当にお笑い番組をつけた。
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