ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。
「お前なんかあったんだろ?」

「っつ……やっぱり顔やばいよね」

「やばいってもんじゃねーよ、ボロボロじゃねーか」

「店着いたらすぐ化粧直すわ」

「おう、もう着くぞ」

 着いた場所はよく橅木と涼子の三人でよく来ていたバーだ。入社したばかりの頃は同期の三人で仕事終わりによくここに寄って一日の出来事や愚痴などを吐いて家に帰った。

「あ〜久しぶりだね」

「だろ? もう二、三年来てないんじゃないか?」

「涼子が子供産まれてからだからその位になるかもね」

 扉を開くとカランカランと音が鳴る。変わっていない雰囲気に心が落ち着く。バーなのにカウンター以外に個室もあるので集まるわ時は個室をよく利用した。今日もたまたま個室が空いていたので橅木と二人で入る。

「あ、私一回お手洗い行ってくる」

「おう、良く顔見た方がいいぞ〜」

 ニヤニヤと私に笑顔を向ける橅木。いつもそうだ、誰かが落ち込んでいると必ず笑顔で励ましてくれる。そんな橅木の明るさに何度も救われているのは事実だ。
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