強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

 半年後、人気ブランドの制服を買い揃え、学校帰りに渋谷駅のトイレで着替えた。トイレのパウダースペースでパンパンになったメイクポーチを二つ鞄から取り出し、研究の末行きついたメイクをしていく。
 肌は焼いた首元や手足と馴染むダーク系のファンデーションに目元は黒と白の太めの二重アイライン、つけまつ毛はショッキングピンクのファーが付いたものを。髪もまつ毛のファーに合わせて、ピン留め式のピンクのエクステを髪の内側に取り付けた。足元は流行りの一八〇センチのルーズソックス。もはや高橋菜摘の原型を留めていなかった。

 トイレから出てセンター街へ向かっている途中、行き交う人たちが私のことを見てくる。スクランブル交差点で信号待ちをしていると
 他のギャルたちが私を見て”可愛い”と言っているのが耳に入ってくる。
 そうでしょそうでしょ。いっぱいお金かけたんだからっ! 

 (私最高にイケてるッ!)
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