強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

 コーヒーをテーブルに置いた小鳥遊さんは真っ直ぐ見つめてきた。

「君はグループの中心にいるようだが、楽しいならなんでいつも苦しそうな顔をしてるんだ?」
「なに、言ってんの……超意味わかんないんですけど」
「お金を払ってまで繋ぎ止めたい奴らなのか?」

 ドキッと脈が跳ねた。全部見られていた。しかも私の本当の気持ちまで気付かれていたなんて。
 
「どうして今もそんな苦しい顔をしているんだ」
「は? そんな顔してないしっ。うざいしキモいんだけど!」
「ちゃんと答えろ。君は馬鹿じゃないだろ。考えなしとは思えない」
「うっざ……あんたには関係ないんだから説教たれんなよ」
「関係ある。君が心配だ。君は今細い糸の上で身動きが取れず一人孤独に泣いている気がする」

 私はカッとなり、コーヒーをテーブルに置いて立ち上がり小鳥遊さんに跨り胸ぐらを掴んだ。

「あんたなんかにアタシの気持ちがわかってたまるか!!」
「何にそんなに怯えて苦しんでいるんだ。こんなことしてても意味がないって自分で気付いているんだろ」
「うるさいうるさいうるさいッ!! ああしないとみんな離れてっちゃうからッ、アタシまた一人になっちゃうからッ」

 小鳥遊さんの体を激しく揺すった。床に置いてあった鞄から財布を取り出し、お札を全部抜き取り小鳥遊さんの顔に叩きつけた。

「あんたもお金が欲しいんでしょ。みんなお金だぁ~い好きだもん。いいよ拾って。それであんたもお友達。あ、それともお巡りさんはアタシとヤリたくて部屋に連れ込んだの?」

 私はTシャツの裾を掴みゆっくりと持ち上げ太腿が徐々に露になっていくと彼に手を掴まれた。触れられた指の感触にビクッと体が強張った。
 小鳥遊さんはTシャツを元に戻させ、私の頭を撫でた。
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