強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている

「金で人の心は繋ぎ止められない。金でそばにいてくれる友達は本当の友達なんかじゃない。いつか必ず裏切られる。君だって気付いてるんだろ」
「…………」
「俺は金は要らない。君の友達になってやる。寂しいなら君のそばにいてやる」
「友達? 何……言ったんだし」
「虚勢を張りたいなら外ではそうしていてもいい。けど、ここでは素直に好きなだけ泣いていい。ずっと泣きたいの我慢してたんだろ? 俺を信じろ」

 小鳥遊さんは両手を広げて、私を優しく抱きしめてくれた。ふわりと髪から香る匂いが、自分の今の髪と同じ匂いで何故か心が落ち着いていく。

「いみ……わかんない」

 "そばにいてやる"無条件でそう言ってくれたことに胸の奥から感情が込み上げてきた。
 ようやく偽物じゃない、本当の私を見つけてくれた人がいた。ずっと長く暗いトンネルを彷徨い続けていたが、その先に光が見えた気がした。

 私は小鳥遊さんの腕の中で子供の様にわんわん泣いた。彼は私が泣き止むまで大きく優しい手で頭を撫で続けてくれた。
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