強面お巡りさんはギャルを愛しすぎている
お会計を済ませ、夜道を一人とぼとぼと歩いた。
仕事から離れると修一郎さんのことで頭がいっぱいだ。こんなにも大好きで一緒に居たいのに、もうお別れだと思うと涙が溢れてきそうになる。
(いや……自業自得だ。私は嘘をついて修一郎さんに近づいたんだから)
もし再開した時に「あの時のギャルです」と言っていたら彼は受け入れてくれてたのだろうか。
「いや……それはないよ。だってギャル嫌いって言ってたじゃん」
涙が零れないように上を見上げると満月が煌々と輝いていて、視界がキラキラと万華鏡の様に歪んだ。
夜道に私の鼻をすする音だけが響く。
「この一年楽しかったなぁー。ちょっとでも愛してもらえて幸せだった」
家に着くと電気は点いていなくて、姉はまだ帰っていないようだ。誰も居ない暗い実家に帰ると、突然昔のギャルになる前の孤独に押し潰されそうだった頃の自分が現れた。過去の私は待っていたと言わんばかりに笑顔で近づいてくる。そして私を抱きしめて来る。
『おかえり』
我慢していた涙が、頬を伝った。
「ようやく明るい場所に出れたと思ったのに、私はまたダメになるのかな……」