隣の席の一条くん。
と同時に、一瞬体が浮いた。


「あっ」と思ったときにはもう遅かった。


わたしの後ろには廊下はなくて――。

下へ続く階段だけだった。



「よかった、気がついたのね!」


ゆっくりと目を開けると、メガネをした女の人がわたしの顔を覗き込む。

保健室の先生だ。


「…あれ。わたし……」


よくわからないけど、わたしは保健室のベッドの上に横になっていた。
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