これを愛というなら~SS集~
今から行ってもいい?

環奈に連絡を入れて、環奈の部屋で継母の話をした。

蓮さんと倉本さんに相談しに行った事も含めて。


「ごめんね……私なんかと付き合ったばっかりに……蒼大くんにも嫌な気持ちにさせて」


「俺は環奈が好きで、付き合ってるんだから謝らなくていいんだよ。全部、お義父さんに話をして、俺が継母から解放してするから一緒に話に来てくれる?」


そう言うと、ありがとう、と抱き付いた勢いで絨毯の上に押し倒されてしまった。

ごめん、と起き上がろうとする環奈の腰に腕を回して、それを阻止して。

キスしてよ、と言うと躊躇いながら、唇を重ねてくれた。

もっと、と後頭部を引き寄せて、唇を重ねて柔らかな唇を弄んで、深さを増していく。


唇を離すと潤った瞳に捕らわれて、身体を反転して、抱いてもいい?


この潤った瞳からは答えなんてわかってる。

だけど、久しぶりに言われたかった。

環奈は俺のものだって、身体に刻んで欲しかった。


いいよ、と少しだけ甘い声で、見つめらたまま……わかっていた答えをくれたら……止まらない。

たぶん、何時になく激しく環奈を抱いて……胸の辺りに幾つも紅い華を咲かせていた。

蒼大くんも、と俺の胸にも紅い華を咲かせてくれたんだ。



環奈……これがお互いに消える前に解決する。

うん、蒼大くんを信じてるよ。

ああ、俺に任せて。
環奈は側に居てくれるだけでいいから。
それだけで俺は心強いんだ。


環奈から頬にキスをくれてーー…ベッドの上、裸の身体を引き寄せて、唇を求め合い、また深く深く抱き合っていた。


明日、仕事にも関わらず……空が明るみ始めるまで何度も。


翌朝の怠さと唇が腫れた感じを二人で笑いながら、またキスを交わす。

環奈がお義父さんとアポを取ってくれた翌々日に有休を取って、その日は継母が居ない事を確認して、環奈の実家の会社に向かった。
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