これを愛というなら~SS集~
「ほら……もっとって言ってよ……」


ベッドの中で、裸の私の身体を弄びながらーー…悠馬に耳元で囁かれる。

はぁ……今日も何回、身体が痙攣するんだろう……

あの一件以来、悠馬くんとの甘い戯れは
壊れ物を扱うように抱いたかと思うと、こうやって激しいんだから……

すでに癖になった快感を求めて、私の口からは次から次に絶叫にも似た……甘い声が零れる。


「……もうっ……!!……ダメっ……!おか……っ……しくなるっ……!」


そんな甘い虚勢は、悠馬には通用しないのはわかってるけれど………

つい、抱き潰されて眠ってしまうことが、勿体なくて。

それにまだ……悠馬を受け入れてないんだよ!!


「……ドッロドロに蕩けた桃子の中に…挿れると……めちゃくちゃ気持ちいいんだよ……桃子もでしょ?」


額を合わせて言うんだから……気持ちいいよ。

なんてさ、応えちゃう。

スルッと奥まで悠馬を受け入れると、胸をまた弄び、柔らかく甘噛みされるのでさえ快感だから。

すっかり私は、悠馬に甘い恋の蜜に溶かされて……

心も身体もどっぷり。


これが、求めていた私の恋。

いつかこれが、料理長と倉本さんみたいな愛に変わってーーー

お互いに歳を重ねても、変わらず悠馬には溶かされたままで居たい。



悠馬……大好きだよ。

俺も大好き。


甘い甘い、夜の戯れに言い合えば。

キスをしながら、裸のまま身体を絡ませて眠ってる。


悠馬となら……私はずっと生きて行ける。

はしゃいで、喧嘩して、ふざけ合って。

倉本さんに託された場所を、二人で守りながら。



ねぇ……いつか、右手の薬指のペアリングを左手の薬指に嵌めてね?

うん!もちろん!
必ず俺が嵌めてあげる。


お揃いの物って買った、このリングにキスをし合って。

また言葉にする。

大好きだよ、大好きって。


~END~
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