シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「あ? なんだテメー。やんのか?」

「あいにく喧嘩は苦手なんです。彼女も見てることですし、ここは俺の顔に免じて許してくれませんか?」


「はぁ? 彼氏のくせに喧嘩も出来ねえとか情けねえな」

「そうですね……。情けないので俺は彼女を連れてここから逃げることにします」


「「「!?」」」


「行くよ」

「え……ちょ……!」


いきなり手を引かれ走り出す。


「あの、私あなたのこと知らなくて」

「今はとにかく走って。追いつかれちゃうから」


「う、うん!」


全速力で走る私と男の子。


「はぁ、はぁ。ここまで走ればさすがのあいつ等も追って来ないはず」

「あの、あ、ありがとうございました。はぁ……」


「大丈夫? 息が乱れてるみたいだけど。でも無理もないか。これ、お水。口はつけてないから安心して飲むといいよ」

「ありがとうございます」


私は渡されたペットボトルをゴクゴクと飲んだ。


「やっぱり、あのときのお姉さんだ」

「お姉さん? あ、貴方は……」


思い出した。

この前ハンカチを落とした男の子だ。
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