シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「……はい、着いたよ」

「えっと……」


「マスター、奥の部屋空いてる?」

「あぁ、流架くんか。今は空いてるよ、好きに使いな」


「ありがとうマスター。悠ちゃん、こっち」

「う、うん……」


カフェなのにお客さんが全然いないのはなんで?

私は一条君に手を引かれながら奥の部屋へと入っていく。


「ここなら安心だから。適当に座って?」

「あ、ありがとう……」


「こういうお店、もしかして初めて?」

「うん、初めて」


「あー……なら緊張しても仕方ないか。大丈夫。極めて健全なお店だから」


寝れそうなくらい大きなソファーに天井から下がってるシャンデリア。

普通のカフェなのにこういう部屋があるって健全なの?


「あ、ここはね。休憩スペースなんだ。いわば仕事帰りのサラリーマンとかが寝たり寛ぐ専用の部屋。さっきのマスターが考えたんだよ」

「へ、へぇ……」


どう返していいかわからない。


「一条くんって……もしかして慣れてる?」

「え?なんのこと?」


「こ、こういうこと。だって女の子をリードしたりするの得意そうだから」

「あ、違う違う。ナンパされてる女の子を助けてこのカフェを逃げ場所として使ってるだけ。怖い思いをさせないように、こういうのを提供してるんだ」


「これって……」


目の前のテーブルに置かれたのは大きないちごパフェ。
< 188 / 311 >

この作品をシェア

pagetop